有害物質や感染などから体を守るのが、肝臓の役目ですが、肝硬変になると、この役目が果たせなくなってしまいます。
それは、肝臓の細胞が傷ついて、肝臓内の血液を循環する機能が衰えてしまうことが原因です。
肝硬変の病状が悪化すると、疲労や食欲減退、吐き気、体重の減少、腹痛などの症状が出てきます。
また、困惑や物忘れ、集中力の欠如などが現れることもあるそうです。
肝硬変の食事療法で注意しなければならないことは、第一に、禁酒をすることです。
肝臓がアルコールを分解できないため、ビタミンB1やビタミンB6を、食事から栄養として吸収しにくくなってしまいます。
また、ビールなどで満腹になると、食事の量が減ってしまい、栄養をバランスよく体内に取り込むことができなくなります。
肝硬変が進むと、食欲が減退したり、味覚に障害が出ることもあります。
腹水が溜まったり、すい臓や肝臓が肥大して、食欲が衰えてしまいます。
味覚障害は、肝機能の低下の他に、食事から摂取する亜鉛不足も、原因のひとつです。
ですから、肝硬変の食事では、食欲減退を防ぐために、塩分や水分、亜鉛の摂取量に気を配ることも大切です。
そして、標準体重を保てるように、食事のカロリーとたんぱく質の摂取量をコントロールして、バランスよく栄養を補給してください。
さらに、肝硬変の患者さんは、免疫力が低下し、有害物質の処理ができないため、食中毒を起こしやすくなります。
したがって、食事を作るときは、食品の扱い方に注意が必要です。
生のまま食べる野菜や果物は、入念に洗うことを心がけてください。
肉類や魚介類を使う食事では、十分に加熱するメニューを取り入れましょう。
牡蠣に含まれるタウリンは、解毒作用があり、肝硬変の食事療法に有効であると言われています。
しかしながら、原発性胆汁性肝硬変などの食事では、銅含有量の多い貝類を避けるように勧められているようです。
肝硬変の種類や、代償期と非代償期によっても、食事の注意点は異なります。
自分の判断で不適切な食事療法を進めずに、必ず、医師や管理栄養士のアドバイスを受けることをお薦めします。