嚥下障害の食事

嚥下障害があると、食事の時に、食べ物を飲み込む動作が滑らかにできなくなります。
高齢者の方は、咀嚼力や唾液の分泌が低下するため、嚥下障害が起こりやすくなります。
また、脳血管障害や廃用症候群障害、認知症なども、嚥下障害の原因となることがあります。
食事の最中に、食べ物や飲み物が、誤って気道に入り込み、呼吸困難から肺炎や発熱を生じ、死に至る危険性もあります。
したがって、嚥下障害がある方の食事管理では、食べ物の選び方や調理の仕方を工夫することが、とても大切な対処法となります。

食事を作るときには、舌でもつぶせるくらいに、食べ物を軟らかくします。
さらに、適度な粘度を持たせ、バラバラにならないようにすると、口腔や咽頭をスムーズに通過して食べやすくなります。
そのため、調理では、食べ物の切り方や加熱の仕方、つなぎを利用することに気を配ってください。
食材を切る時は、繊維に垂直に、細かく切ることを心がけましょう。
揚げ物は揚げ煮にすれば、軟らかくて食べやすくなりますし、食材によっては、調理前に下茹でをする必要があります。
そして、片栗粉やコーンスターチなどを利用して、とろみをつけると、食べ物に粘度が出てまとまり、咽越しが良くなります。

嚥下障害の方の食事で避けたい食品は、スポンジ状の高野豆腐、筍やセロリ、ゴボウなどの繊維状の野菜、かまぼこや竹輪などです。
ぱさつく焼き魚や、口腔や咽頭にへばりつく餅、のり、わかめ、ウエハースなども避けたほうが良いでしょう。
食事の味付けでは、酢の物や酢味噌合えなどの酸味が強いもの、唐辛子やわさびなどの刺激的なものは控えてください。
汁物や麺類などの熱いものは、少し冷ましてから食べるなど、嚥下障害の方の食事は、食べ物の温度も大事です。

嚥下障害では、栄養が行き届かなくなったり、食事が楽しくなくなったりと、さまざまな悪影響が生じます。
プリンや茶碗蒸し、カボチャや豆のポタージュ、煮込みハンバーグ、豆腐のあんかけは、食べやすく栄養価の高い献立としてお薦めします。
主食として、お粥や、パン粥、煮込みうどんなどを利用して、栄養管理をしっかりと行ってください。
食事の時は、垂直座位で顎を引き気味にして、スプーンで少量ずつ食べるなど、姿勢や食べ方にも注意してください。
食欲をそそるような盛り付けや、家族で会話を楽しむなど、嚥下障害の方の気持ちを思いやって、食事の雰囲気にも配慮しましょう。


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